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【九森信造】『バカンスの恋』~ここにいたことで輝くアイドル~

   ↑  2013/07/24 (水)  カテゴリー: レコメンド
みなさん覚えていますか?アイドル氷河期を

今でこそ、AKBを初め、ももクロ、アイドリング、パスポ、さくら学院、東京女子流など、あげればきりがないほどのアイドルが活躍しています。

しかし、ご存知の方も多いと思いますが、10年ほど前はアイドル氷河期と言われ、2005年のAKB結成やパフュームのブレイクが始まるまでは、アイドルはもうオワコン(終わったコンテンツ)とみなされていました。

その時代背景において、マイナー路線のアイドルなんて、日が当たるはずもなく、活動を休止していったグループが星の数ほどいました。

その一つがBON-BON-BLANCOです。「ラテンパーカッションができるアイドル」として、ミュージカル「アニー」で主役を務めたアンナをボーカルに迎えた5人グループでした。

そもそも、アイドルとはなんぞや

アイドルという言葉ほど、多くの人々が使っているにもかかわらず、定義があいまいで人によって左右されるものも珍しいと思います。

私自身の定義は以下の通りです。

アイドルの価値は「ここにいたこと」を体現することである。その時代、その場所でしか発揮できなかった輝きを最大限に表現する。ある意味では、最上級の刹那的な魅力を提供する人やグループがアイドルの定義である。


今回紹介するBON-BON-BLANCOの「バカンスの恋」は、楽曲としては当然ながら、このアイドルという文脈を用いることによって、最上級の輝きを発揮する楽曲なのです。


バカンスの恋


僕たちは知っている。彼女たちが「ここにいたこと」を

「バカンスの恋」は、多くの人が開放的になる夏にじれったい恋をしている女の子を歌っています。その内容からは、夏特有の「モラトリアム感」が感じ取られ、誰しもが持つ、夏の思い出とリンクするようになっています。

アンナの魅力はなんと言っても、伸びのあるハスキーな高音でした。過去形にしたことには意味があります。

「バカンスの恋」の発表後、アンナは喉に変調をきたしてしまい、次作となる「BonVoyage」では、少し抑え気味な歌い方になります。その後もライブなどで「バカンスの恋」をパフォーマンスする際は音程を下げていました。

何が言いたいかというと、あの「バカンスの恋」は、アンナ自身があの頃にしか歌えなかった歌を等身大で歌いきっており、文字どおり「ここにいたこと」を記録に残しているわけです。

特に、曲終盤のアンナの高音部分は、2003年の夏のアンナにしか出せなかった声で「バカンスの恋は永遠にプロローグ」と歌っています。

彼女たちのキャリアの中でも、セールスとしても、大きく取り上げられることのなかった作品ですが、BON-BON-BLANCOは「バカンスの恋」という作品で一つの世界観を示しているのです。

これぞ「アイドルにしかできない仕事」といわずして、何がアイドルでしょうか。

タマフルでの再評価とは別で輝く「アイドル」BON-BON-BLANCO

2008年には、宇多丸さんのウィークエンドシャッフルで「バカンスの恋」が高い評価を受けています。しかし、時代の波に乗れず、2009年に活動を休止することになりました。

確かに、楽曲も良く、パーカッションのパフォーマンスも年々上達していたグループだったので、メンバーの脱退などもありましたが、何らかの形で仕事が舞い込んでいたのかもしれません。

しかし、それはもう「バカンスの恋」を歌っていた「2003年の夏にいた」BON-BON-BLANCOではなくなっていたでしょう。

僕たちのBON-BON-BLANCOは、まだパケット定額制がないガラケーの時代に、Youtubeもなく、深夜見ていたスペースシャワーTVから流れる「バカンスの恋」のPVで見た彼女たちなのです。

そう、まさに2003年の夏の時点で、「ここにいたこと」を体現し、その後のキャリアやセールスで評価が左右されない作品を残した彼女たちは、私の定義する意味での真の「アイドル」なのです。

それでは聞いていただきましょう。BON-BON-BLANCOで「バカンスの恋」!

コマーシャル

さて、今年の夏もまた85人の女性たちが読書感想文を書くそうです。
ナツイチ、AKBキャンペーン。彼女たちのひと夏の輝きを刻むように。

無頼派メガネでは彼女たちの読書感想文に対しての感想やレビューを、7月31日から8月31日にかけて行っていきます。

誰が選ばれるかは、完全に無頼派メガネ任せです。お楽しみに!

(記事編集) http://buraihamegane.jp/blog-entry-25.html

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