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【九森信造】太宰治『人間失格』【松井玲奈】

   ↑  2013/08/07 (水)  カテゴリー: ナツイチ
処女性を感じさせる人間失格

『人間失格』を読んだ松井玲奈は「SKEのかすみ草」といわれる、清楚なイメージを抱かせる存在である。

ある意味、AKBの20代のメンバーの中で、処女性(実際問題は別にして)を最も感じさせる女性であると、私は勝手に思っている。

そんな彼女の感想文はこの一節から始まる。

「神様みたいないい子でした。」と締められるこの「人間失格」タイトルからはこんな締めの言葉になるとは一瞬も思わなかった。


玲奈は「神様みたいないい子」という言葉は、周囲の人々からの褒め言葉だととらえている。だが、その褒め言葉の代償として、登場人物の葉蔵と自らを重ね合わせてこう語っている。

確かに葉蔵は酒に溺れ、多くの女性と関係を持ち、恥の多い生涯を送っていたのかもしれない。しかし、周りから見れば彼は「神様みたいないい子」だったのだ。

(中略)

とにかく人の為に動いているようにいい人を演じていた。そんな自分を心の中で恥じて生き続けた結果が、他人と自分の印象のズレにつながったのだろう。

この本を読んで、私も周りの目を気にして自分が思っていることは口にせず、当たり障りのない言葉を口にして自分を守ったことがあった。


冒頭に、彼女のことを処女性を最も感じさせると書いたが、それと同時に、彼女はギャップの激しいキャラクターである。

肉が食べられないにもかかわらず、激辛料理は食べられる。そこから、AKBの学芸会的ドラマ「マジすか学園1・2」では2作連続で、ゲキカラというサイコなキャラクターを演じ、その白い肌に生える流血シーンを展開している。

彼女のことを知れば知るほど、「神様のようにいい子」ではないことがよくわかる。

神様は人間失格

私は、人間失格の最後の一節を読んだ後、浜崎あゆみのBoys&Girlsの歌詞の一節を思い出した。

本当は期待してる
本当は疑ってる
何だって 誰だってそうでしょ
”イイヒト”って言われたって”ドウデモイイヒト”みたい


人から期待された反応を汲み取り、期待された通りの言動しか起こせない人格は、”ドウデモイイヒト”なのかもしれない。そして、神様になれるはずのない人間が「神様のようにいい人」と言われた瞬間、「人間失格」になるのかもしれない。

コミュニケーションから生まれる「イイヒト」

しかし、受け手にも責任があるかもしれない。

玲奈は感想文をこう締めている。

神様にはなれないけれど、人の本当の気持ちが少しでも汲み取る事ができる、そんな人に、私はなりたいと思った。


「イイヒト」を演じるのは本人だが、それは受け手によって作り出される幻想なのかもしれない。だから、玲奈のように「少しでも汲み取る」ように努力したい。人間合格は受け手の側から始まるのかもしれない。


人間失格 (集英社文庫)


【ナツイチ図書室 AKB48 読書感想文大公開】松井 玲奈の課題図書「人間失格」の読書感想文はこちら!

(記事編集) http://buraihamegane.jp/blog-entry-31.html

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