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【九森信造】瀬戸内寂聴『ひとりでも生きられる』【秋元才加】

   ↑  2013/08/28 (水)  カテゴリー: ナツイチ
秋元才加は、AKBであることよりも、彼女の名前よりも、彼女自身の見た目や言動の方が際立っているのかもしれない。

いいとものレギュラーなどマスメディアへの露出だけでなく、2期生中心のチームK創生期のリーダーとして君臨した。

そんな彼女が、本日2013年8月28日、AKBを卒業する。

彼女が2期生として活動を始めたのは2006年のことだった。首相はまだ、小泉純一郎氏であり、リーマンショックも東日本大震災も起こっていない時代だった。

1期生と2期生は、常日頃から先の見えない自分たちの人生を切り拓くためにも、アイドルを、いやAKBを世間に知らせ、認めさせる戦いの中に身を置いていた。

その戦いは、孤独を感じながらの仲間との共闘であっただろう。

2011年に公開された「Documentary of akb1」で、前田敦子はこう語っている。

「最近すごい思うのが、テレビとかニュースをふと見たとき、自分が知らないところで他の子が何かをやっていることがありますね。例えば、AKBが何か賞をもらっても、自分はほかの撮影をしていて、他のメンバーがもらっているということがあります。」


2000年前後にモーニング娘。にはまり、BONBONBLANCOでアイドルを離れた私が、再びアイドルの世界に戻ってきたのは「(AKB48)」のせいである。

私の知る限り、前田敦子、篠田麻里子、板野友美、そして秋元才加といった面々は、ピンで何らかの番組や企画に参加してするときは、常に名前の後ろに「(AKB48)」という看板を背負っていた。

私のように、彼女たちを入り口にして、AKBという現象に巻き込まれていった人も少なくないに違いない。

確かに、リーマンショック以降、日本全体で広告宣伝費が削減され、手ごろに利用でき、なおかつ商品購買を促す能力の強いタレントとしてAKBに白羽の矢が立ったことは間違いないであろう。

それでも、彼女たちの悪く言えば貪欲、よく言えば懸命なパフォーマンスや活動の上に、今日のAKBが成立していることは疑いようがない。

そして、上にあげた4人のうち、前田敦子が昨年の夏に卒業し、そして、まるでタイミングを合わせたように、残りの3人がこの夏に卒業していく。

間違いなく、AKBの一つの時代が終わるのだ。


ひとりでも生きられる (集英社文庫)


秋元才加はこんなことを書いている。

「『人は別れるために出逢う』文字だけを見ると、出逢う前から別れを意識しながら人と出逢うのか…と少し寂しく思う人も居るはずだ。それは、違う。この言葉は、愛が無くては生きていけないが、滅びることのない愛もまた存在しない。」


これを読んだ私たちは、彼女がAKBに対して「やり切った感」を持っているのではないかと感じざるを得ない。

今までは、AKBの看板を背負ったメンバーのパーソナリティやキャラクターが認められ、世間がAKB現象を認め、巻き込まれていった。

だが、もはやその必要はない。AKBは世間の大きな部分を占めるようになり、私たちは彼女たち無しの日常を思い出すことができなくなった。

さて、秋元才加は、今までのAKBの自分から脱却しようとしている。

「私はまだ傷付くのが怖い。情熱を持って愛にぶつかる事が出来ない。どんな結果であっても、一つ一つを自分の養分に出来るような、そんな女性でありたい。その上で、愛される事で見つけられる自分の中の女を、自分で馬鹿だなあと少しあきれつつも思う存分味わいたい。」


AKBの秋元才加ではなく、ただ一人の女性タレントとして、受け入れられることもあれば、逆に無視されることもあるだろう。

そうして、与えられる賞賛や批判、すべての愛情の中で、彼女自身が彼女自身であることを誇れる日が来るのかもしれない。

旅立つ彼女に多くの言葉はいらない。私の5回に渡ったレコメンドもそれぞれが、感想文を書いた彼女たちへの送る言葉であった。

しかし、彼女たちの戦友の言葉に勝るものはなかろう。

先ほどあげた、「Documentary of akb1」の前田敦子の言葉を最後に引用する。

「AKBで居続けられる間は居続けていたいけど、AKBのみんなの最終目標は、AKBからどう羽ばたいていくかということなので。AKB48という名前が無くてもどれだけやれるかというのが勝負だと思う。」


AKBから羽ばたく選択をした、功労者である彼女たちのキャリアに多大なる幸あらんことを。

何より、無頼派メガネにAKBのベンチマークを与えてくれたことを感謝しながら、静かな部屋に、RIVERの音楽と共に響く、タイピングの手を止める。

【ナツイチ図書室 AKB48 読書感想文大公開】秋元 才加の課題図書「ひとりでも生きられる」の読書感想文はこちら!

(記事編集) http://buraihamegane.jp/blog-entry-38.html

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